以前、ある俳句の研究会で、いま注目の若手を紹介してほしいと言われたことがありました。そこで私は、同世代と考えられるぎりぎりの年齢、1973年~1993年生まれの作家からピックアップした18名の方に作品を寄せていただき、私家版のアンソロジーを作って報告に臨んだのでありました。
そのアンソロジーは研究会のみで利用したので世間には公開しませんでしたが、そのとき私はアンソロジーを「Kuru-Cole」と名づけました。
もちろんそれは亭主・曾呂利の本名にかけて、ということもありますが、それよりも「今」よりも「これから来る」作家たち、という意味を籠めたのでした。
それが『俳コレ』(邑書林、2011)の「俳句のこれから」であり「はい、これ」と手渡せる一書、というコンセプトに共感しつつ、また別の視点を提供したいという編者(私)の意図でありました。
さて、その研究会発表からもすでに3年ほどが経過しました。
『新撰21』(邑書林、2009)にはじまった若手アンソロジーの企画も、『超新撰21』、『俳コレ』のあと、現在はやや凪の状態にあるといえます。
それぞれのアンソロジーに入集した作家たちが各自の属するグループで地歩を固めつつあるなか、遅ればせながら私も『関西俳句なう』(本阿弥書店、2015)で「アンソロじる」ことが叶いました。
そうしたなかで今、あえて既存4冊のアンソロジーに入集していない作家を中心として、新たに「これから来る」若手の作家を紹介したい、と思うに至りました。
本来は今年の文学フリマにでも出店しようかと思っていたのですが、亭主の怠慢から準備が充分に整わず、結果的にblogでの公開を決めました。
ただ、ネット公開ということで分量や時期に制限がないことをふまえ、次のような公開形式をとることにしました。
- 注目作家の20句とともに、すぐれた評者による小論を掲載する。
- 作家、小論の掲載は、随時継続的に行うこととする。
- 原則として、金曜日に作品掲載、日曜に小論を掲載する(諸般の事情で掲載が遅れることもある)
- 小論執筆者に対しては、分量、〆切、執筆スタイルなどいっさい規約を設けない。評者それぞれが自由なスタイルで自由に論じてもらうことにする。
以上です。
かつての「Kuru-Cole」は作品20句と作家のプロフィール、それに編者のコメントがあるだけの簡素なものでした。研究会発表の補助資料だったので、それだけでも充分だったのです。
しかし今回は、作家にも増して超豪華な小論執筆陣を、お願いしています。
作家のセレクトは、完全に私の独断。ただ私が「今」以上に「これから」注目される作家だ、と思い定めた作家に作品20句を依頼したものであり、掲載作はそれに応じて快く提供いただいたものだ、ということです。
また評者についても、ただ私が「この人!」と思い定めた書き手に、突然ご連絡を差し上げ、何の報酬もないのにご快諾いただいたものです。
ご協力いただいた、また今後ご協力いただける方に、本当に感謝いたしております。
それでは、
どれだけの方がご覧いただいているかわからないブログではありますが、どうぞ「Kuru-Cole」、これから来る作家の見本市、お楽しみいただければ幸いです。
第一弾は、今週金曜日。
いきなり「次の元号で最も重要な俳人」が登場します。
亭主拝
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