2014年5月2日金曜日

五月来る

・・・・

はっ。

し、四月、終わってましたね。。。
新年度の雑事に追われて結局俳句ラボの告知しか更新できませんでした。いかんな。

さて、五月は「船団」初夏の集いです。
5月17日(土)

於:グランドプリンスホテル京都
(地下鉄烏丸線国際会館駅下車④-2出口徒歩3分)


13:30~ 受 付 (於:1階・ロイヤルルーム)

14:00~15:30 対 談

   宮本 輝(小説家)vs.坪内稔典

16:00~17:30 パネルディスカッション 俳句ダービー

        進  行 ・塩見恵介

        パネラー・三木基史(「樫」)、杉田菜穂(「運河」)
                     藤田 俊(「船団」)、工藤 恵(「船団」)



今年のゲストは作家の宮本輝氏。

で、後半は関西若手のパネルディスカッションです。
本来は、例の「関西俳句なう」関連企画になる予定だったパネルディスカッションですが、肝心のモノができていないので、どうなるのかな。内容は塩見先生の頭の中にしかないのでよく知りません。
年齢の近い、俳句も仕事も一番輝いてる世代の方々ばかりなんで、トークはおもしろくなるんではないかな。ちなみに三木さん、工藤さんが同い年で1974年生まれ。杉田さん、藤田さんが同い年で1980年生まれ。
関西も案外若手ががんばってますよね!

しかし、うーむ、費用が 17日:13000円 とあって、これは懇親会ふくめの値段と思われるので、「船団」会員以外で懇親会行かない人が参加できるのか、ちょっとわからない・・・
例年なら来聴歓迎なんですけど、どうなんでしょ。

それにしても、最近、船団イベントの参加費が高いんですよね。。。収入不安定な身にはかなり辛いところです。まあ、船団は全てのイベントが強制参加ではないですし、行けるとこだけ行くスタイルでいいんですけれども。


そういえば、ついに出ましたね週刊俳句 ふらここ丸ごとプロデュース号

山本たくや、仮屋賢一、木田智美、山下舞子の10句作品に、「ふらここ春の蟲祭り」など、充実のラインナップですね。

 少年を腰まで沈め海開き  山本たくや
 受けらるるもの全部受け花水木  仮屋賢一

これはBL俳句?


  さくらさくら散りゆきサックスの中へ 木田智美

  さみしさは桜明るい窓の中  山下舞子

うーん、「散りゆき」「窓の中」がやや説明的な気がするけれど、さくらの冷たさがよく効いてる。


 人の夢食ひにきておる油虫  塩分

 なにもみえませんごきぶりもいません  寒天
 着ぐるみの中はごきぶりかもしれぬ  中山奈々
 ごきぶりを殺さずにをり詰らるる  羽田大佑
 物語一冊抜いて油虫  山下舞子

なぜ晩春にGの句ばかり並べたんですかね。

ちなみに、俳句ラボ吟行の定番、伊丹市昆虫館には、触れる・かわいいゴキブリがいます。(こいつ ※閲覧注意)

そのほか、鑑賞文もそれぞれ個性が出てて、読み応え充分でした。


いや、大勢の原稿をとりまとめて編集したであろう、代表・仮屋くん、そして執筆者の皆さん、お疲れさんでした。

蛇足をすこし。
今回ちょっとネタ物が少なかったかな、という気はしますね。仮屋くんの「FAQ」くらいですか。
このコーナーは、よくも悪くも仮屋カラーがたっぷり出ていて楽しく拝読しました。
しかし、「ふらここ」連中のおもしろさって、このくらいじゃないだろー、という気はする。
裁判傍聴句会とか、日本酒句会とか、句会のやり方も、悪く言えば行き当たりばったり、よく言えば実験精神。
メンバーだって、今回は、今後の主力になるだろう「新二回生」紹介だけでしたが、もっとたくさん個性的なメンバーがそろっているのを、よく知っている。

というか、私が思う「ふらここ」の魅力って、メンバーの多彩さなんですよね。
俳句甲子園の出身者で句会大好きってタイプもいれば、関係なくひとりで静かに作る人もいるし、大学から始めたからまだ様子見って人もいる。
学業やバイトに忙しくてあまり来れない人にも、ツイッター廃人俳人とか、飲み会だけ参加するヤツとか、BLネタでよだれ垂らしちゃう女子とか、永遠の女子高生とか、うん、かるく並べただけでも面白いじゃないか。

作家の評価はもちろん、俳句という「作品」の評価であるのが前提なのだけれど、俳句のつながり、俳句の楽しさって、良くも悪くも、それだけではないのだよね。
俳句が好きで、俳句の創作・鑑賞が大好きで、って人が、もちろん私は大好きですが、
それだけでなくて「楽しんでる」感ってのも、やっぱり大事なんではないかなぁ。

そういう「ミウチ」感が許されるのが、「丸ごとプロデュース」という編集スタイルではないか、という気もする。
(紙媒体の総合誌で各結社、各グループに「ミウチ」感出されたら辟易しますけどね)



以下、回想。

私が大学生のころ、関西の大学で俳句のサークルはひとつも活動していませんでした。
いや、私が知らなかっただけかも知れませんが、少なくとも他大学の学生俳人と知り合う機会はほとんどなかった。
かろうじて、龍谷大学の現代俳句講座は横のつながりを作ってくれていたみたいで、御中虫さんや中山奈々は、そんな中で交流したと聞いている。しかし、講座に参加していなかった私にはそれも無縁で、そこから波及して若手の句会ができるということもなかった。

大学二回生のとき、後輩に、宮嶋梓帆、田村理絵、田中景子という、いずれも愛媛出身の、俳句甲子園経験者が同志社・同志社女子に入学してきて、4人で「同志社俳句会」を立ち上げました。
そこから、立命館の江渡華子とか、すでに「船団」に入っていた藤田亜未など、少ない仲間を得て、細々活動が始まりました。若干ですが、その後も後輩が入ってきたりしました。

しかし、早稲田や慶應のような公認サークルでもないため、部室はないし、指導者もいない。日程はみんなの都合にあわせて流動的、会場も教室やカフェを占拠したり、貸し会議室などをそのたびに予約せねばならず、なかなか面倒。

そもそも誘うメンバーが少ないと、「5人さそって、2人来ないので、3人で句会」みたいな感じですから、盛り上がるわけがない。
結局、「同志社俳句会」の活動は、2年とすこしで休止になりました。
試験だのサークルだのバイトだの、理由をつけて句会に来てくれない人たちを、内心「不真面目な連中」と思っていた時期がありました。

そのころ、櫂未知子さんからいただいた言葉を、今でもよく覚えています。
「若い人が俳句以外にやりたい事がたくさんあるのは当然。でも、学生のころから俳句が好きになった人は、今離れても、いつかきっと帰ってくる。それでいい。」
大学生のころの私は、東京で活躍著しい神野紗希さんや、山口優夢、佐藤文香に、焦りを感じていたのだと思います
しかし、別に、俳句に打ち込むペースを、他人にあわせる必要はない。いつかまた、もっと深みにはまるかも知れないのだし。

俳句が好きなら、創作も鑑賞もがんばればいい。俳句史の勉強も、きっと役に立つ。
そういう人となら一緒に勉強会をやろうとも言えるし、きっとおいしい酒が飲める。(大事)

でも、そういう人だけである必要もない。
句会が好き、それもいいだろう。句会で集まる人が好き、それもありだろう。
多様、多彩な人が、「俳句」に関わりながら、交わっていく、そういう環境が、「俳句」には許されて言いと思う。それが「俳句」の広さではないだろうか。



1 件のコメント:

  1. わたなべじゅんこ2014年5月4日 19:01

    少しでも強くなるかと閲覧注意を開けてみた。・・・・・・・・・・後悔した。(×_×)
    駄目なモノは駄目でいい、と教わったような気がします。。。

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