2011年12月14日水曜日

おひさしぶりです。。。

 
うう、いつの間にか前の記事から一ヶ月もあいてしまいました。。。

一度怠け癖がついてしまうとなかなか治らず、オフラインの仕事がいろいろ立て込んだせいもあって、書きたいことはあってもほったらかしに。それでも誰にも迷惑をかけないし誰にも怒られないというのが個人blogのよいところで、おかげさまで次第に無更新記録ばかりを絶賛更新中で、一周回って逆になんか楽しくなってきたところですが、さすがにこれでは公開の意味がありませんので、ちょっと心入れ替えます。

先日は「船団」の企画で、「俳句と動詞」というシンポジウムに参加。
国語学の金田一秀穂氏、森山卓郎氏に、坪内稔典氏、塩見恵介氏の四人がパネリストとなって「俳句と動詞」についてたっぷり話し合った。その経過はまた「船団」誌上で発表されるだろうから、詳細には触れません。
そのあとは「船団」忘年会。クラウンが登場したりして、大いに盛り上がりました。




さて、以下、記事予定表。



まず、「spica本」の特集「男性俳句」批評。
こちらはspica三姉妹から送っていただきました。本自体には私の句も掲載いただいているのですが、特集内容に関してはいろいろ言いたいことも。
褒め言葉は直接彼女たちに言えばいいので、こちらでは意識して厳しめに書きます。

彼女たちとは個人的には仲の良い友人(のつもり)ですし、尊敬すべき先輩・句友ですが、たぶん目指している俳句の方向性は違うでしょうし、批評の部分で馴れ合っててもしょうがない、と思うので、そこはまぁ容赦なく。



それから、不定期に続けている「若手批評家見取り図」。これと、これです。
明確ではありませんが、自分の中ではシリーズなんです、実は。
これまでとりあげたのは、関悦史氏、高柳克弘氏、青木亮人氏、外山一機氏、今泉康弘氏、富田拓也氏。
関氏、高柳氏は時評という括りで、青木氏、外山氏、今泉氏、富田氏は「俳句史の見直し」という括りで、まとめてみた。

私自身は批評家としてはまことに中途半端で、俳句に対する新見もないし、主張したい方向もまだ明確ではない。ただ発表される俳句の批評を見ていると、どうも玉石混淆であり、多くは感情的・情緒的に書いているだけで非建設的(に見える)。
批評の結論に賛成/反対は措いておいて、批評の手際というか力というか、論じるに足る批評家の顔ぶれ、注目すべき評論の方向性を把握する、というのは、自他のために損はならないだろう、と。
とりあげているのは先輩ばかりで非常に傲慢な企画ですが、実際には自分が批評を続けていくとしたら、この人たちのようなレベルで批評したい、という目標のようなもんですので、どうぞお気を悪くしないでいただきたい。
(とりあげてない方は気を悪くしていただいてもいいけれど、そこはまぁ所詮、私ひとりの好みですから)



そして、そういえばバックストロークの終刊。
縁あってこの一年は川柳人と多く知り合うことができました。小池さんによれば、



「バックストローク」は結社というより、全国に点在する川柳人のネットワークのようなものであった。雑誌は終刊したが、ネットワークは残っていると私は受け止めている。



ということ。私自身はまだ川柳のことはまったくわかっていませんが、バックストローク終刊に間に合った、というのも何かの機縁だと思うことにしています。この「よく似たお隣さん」への関心は継続していきたいと考えています。



ややこしい問題なのであまり触れたくはないのだが、見ていてもやもやするのが、震災と俳句とをめぐる一連の議論。

なぜもやもやするのか。
考えてみると、数週間前に読んだ坪内さんの文章のほうが、個人的にはすっきりしたからだろう。以下、2011年11月24日の「ねんてんの今日の一句」より。
自転する地球の上の冬銀河 尾池和夫」をとりあげながら、小野十三郎賞授賞式でのシンポジウムでの詩人たちの発言「3.11以後で世界が変わった、言葉も変わった」という論調に対して、坪内さんは批判的である。


彼らに限らず、3・11で日常が一変したという人が目立つが、そういう人って信用できないのではないか。そういう論調は淡路・阪神大震災の時も、太平洋戦争の開戦や敗戦時にもあったが、実際は変わらないものが多かった。むしろ、変わらない日常に立って冷静に大震災や原発事故を見つめるべきだ。そのように私は主張した。
あれ、これってどこかで見たことある……?
どこか、高浜虚子「戦争によって俳句は何も変わらなかった」を彷彿させますね。
実際には、虚子と坪内さんの俳句は全く印象が違うわけですが、こういう地平から物事を見ている。ただ、そこから坪内さんは「詩的」な飛躍を求めるのに対し、虚子にはそれがない。

ああ、これ、麒麟さんの俳句読みともつながってくるなぁ。



ほかにもいくつかあるんですが、明確に書きそうなのは、そんなところです。
予定表を発表して自分を鼓舞/追いつめてみる作戦。どうなるでしょうか。







0 件のコメント:

コメントを投稿