俳句界では俳句が内向きで俳句作家以外に対するアピール力に欠ける、ということはほとんど通説で、結社の弊害とか読者層の固定化とか若者が作らないとか、いろいろ嘆き節を聞く。ところが「日本文化」の代表としての認知度、期待度は内部の人が思うより高いらしい。
このたび、外つ国へ向けて「俳句」の伝導をお国が支援してくれるという。
俳人黛まどかさん、文化交流使に 文化庁が指名
1200万円。。。よくもまぁ、「仕分け」されなかったものだ。
と思ったら、もうひとつ「外国俳句」に関して。
EU大統領:句集を初出版 欧州俳壇デビューを果たす
ふーん。。。
海外における「俳句」ってのは、どうもよくわからないのですが、こうして見ると思ったより「俳句」は「期待」されているんでしょうか。
ただ、たとえば藤原正彦氏の文章に芭蕉の「わびさび」が引用されたりしているのを見ると、どうも過剰な「日本文化」を期待されているのではないか、という気がしてしまうわけですが。。
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それよりも面白そうな、大阪俳句史研究会の6月例会の宣伝。
6月26日(土):総会・記念講演
記念対談 青木亮人×わたなべじゅんこ―「子規と子規以降の俳句史めぐって」―
青木さんは、こちらでもたびたび参考にさせていただいている、気鋭の近現代俳文学研究者。私の大学の先輩でもあり、また講義に潜っていたこともあるので「先生」でもあります。
5月には東京の大東文化大学開催の近代文学会でもご報告される予定のハズ。
わたなべさんは、これも私がずっとお世話になりっぱなしの「船団」の大先達。
最近、『seventh_heaven@』『junk_words@』という独特のタイトルの句集を2冊続けて刊行され(前者2008年7月。後者2009年6月)、更に続けて、プチ俳句評論集と名付ける『俳句の森の迷子かな―俳句史再発見―』(2009年11月)を刊行された。もしかすると「船団」でいま一番俳句に対して自分のスタイルを貫いている人かもしれない。
今月からはe船団の時評欄で小倉さんと丁々発止のやりとりを繰りひろげておられますね。小倉さんもわたなべさん相手なので、前回よりのびのびしておられるように見える。今後の展開が楽しみ。
で、お世話になってる二人(二人に面識はないはず)ながら、性格はまったく違うし、同じ明治期の俳句を扱ってもアプローチの方法も随分違うので、これはどんな対談になるのか、まったく予想ができません。本来ならかけつけて一番前の席で鑑賞したいのは山々なのですが、、、うーん残念。当日、私は専門の学会で広島にいるはずです。なので、参加できないのですが、ともかく告知だけはさせていただきます。 誰か行かれる方、あとで教えてくださーい。
曾呂利拝
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