2021年3月26日金曜日

天狼を読む会


雑誌、天狼のバックナンバーを読む会が発足しました。

雑誌「天狼」は、山口誓子を中心に、西東三鬼、橋本多佳子らが集い、戦後まもない昭和23年1月に刊行されました。
誓子は巻頭言で「天狼」を「友情的俳句雑誌」と規定しながらも「酷烈なる俳句精神」「鬱然たる俳壇的権威」を備える雑誌を目指すと宣言し、そのとおり戦後俳句をリードする俳句雑誌に成長します。
やがて「天狼」やその僚誌からは、永田耕衣、細見綾子、鈴木六林男、鷹羽狩行、辻田克己、上田五千石といった人びとが育ちました。

神戸大学山口誓子記念館には、「天狼」創刊号から終刊号までのバックナンバーがそろっています。この貴重な資源を生かすため、「天狼」を読む会を発足しました。
現在、毎月1回オンラインで、1号ずつ雑誌を読んでいく読書会をおこなっています。
参加者の興味関心に応じて作品や散文についての感想、意見を交換する勉強会で、研究者、実作者、学生や社会人などいろいろな人が集まっています。

「天狼」を読む会に興味がある、参加したい、という方がいましたら、亭主(久留島)宛にご連絡ください。zoomの招待メールと、資料をお送りします。

 CQA21226◎nifty.ne.JP(◎を@に、JPを小文字に変換してお送りください)

次回は、5月8日(土)13:30~、「天狼」3号の内容を読む予定です。


本日三月二十六日は、山口誓子(1901-1994)の命日でした(すっかり忘れていました)。

誓子が亡くなった翌年が阪神大震災で、住む人もいなかった誓子の住居は全壊しました。
誓子の義弟(妻、波津女の弟)の紹介により、誓子・波津女の遺産はすべて神戸大学に寄付され、同時に蔵書や著作権を大学が一括して管理し、今後の俳句研究の拠点として整備することになり、住居の一部も大学が復元移築しています。


1 件のコメント: